2024年3月21日~24日の4日間にわたり開催された「ジャパンインターナショナルボートショー2024」。今年で63回目を迎える国内最大級のマリンイベントです。リアル会場(パシフィコ横浜、横浜ベイサイドマリーナ、八景島マリーナ)と、オンライン会場を組み合わせたハイブリッド・ボートショーとして開催されました。今回は、パシフィコ横浜と横浜ベイサイドマリーナ両会場の実際の様子をレポートします。
ボートショーレポート マリンライフの楽しみが広がる! 国内最大級「ボートショー」
来場者は約35,000人! 注目プロダクトをチェック
イベントの総来場者数は4日間合計で34,579名と、ボートショーは今年も大盛況でした。昨年に引き続き「あふれる笑顔、この海でずっと・・・」というイベントテーマを掲げ、ファミリー層が楽しむことのできる内容が例年以上に充実。クラフトワークを中心としたプログラムや操船体験などに、多くの子どもたちが楽しそうに参加していました。
リアル会場への出展社・団体数は、昨年(194社)を大きく上回る214社。パシフィコ横浜の展示ホールには、ピカピカの艇が所狭しと展示され、マリンレジャーに関心を寄せる来場者の視線を集めていました。
出展プロダクトはボート、水上バイク、サーフボード、マリンエンジンなどのほか、マリンウェアや艤装品などさまざま。今年は「電動エンジン」の出展が大幅に増えたそう。環境意識の高まりがうかがえます。
本田技研工業のブースに展示されていたのは、フランスの総合ビルダーBENETEAUの「ANTARESS 9」。搭載されたホンダ製の船外機「BF350」は、同社の4ストローク船外機「BFシリーズ」において最大出力となる350馬力を発揮する最新モデル。高い走破性に加え、高い静粛性・低振動も実現しているとのことです。
ヤンマーのブースでは、フィッシング好きのこだわりに応える「EX28C」や「EX38」といったボートのほか、海の産業のさまざまな課題を解決する海洋関連商品も展示されていました。
※「EX28C」については担当者へのインタビュー記事もありますので、ぜひそちらもご一読ください!
ヤマハのブースでは、クルージングやフィッシング、トーイングプレイなど、マルチに楽しめるプレジャーボート「AX220」が展示されていました。こちらは、マルチタイプのビギナーズモデルとして人気を博した「AS-21」の進化形ボートで、マリン入門者向け。また、今年10月に発売予定の新型フィッシングボート「YFR330」もお披露目され、注目を集めていました。
見どころはボート以外にも!水上バイクやイベントなど盛りだくさん
会場内には、さまざまなテーマに合わせたゾーンが設けられていました。
「ジェット・ビレッジ」は、水上バイク関連のブースが集まるエリア。カワサキモータースのブースには各種ジェットスキーがずらり。流線形のフォルムに立ち止まって見入る人や、またがって写真を撮る人などが多くいました。
カナダに本社を置くBRP社の「Sea-DOO」ブランドからは「GTX」が出展されていました。洗練されたスタイルと高性能を兼ね備え、高い人気を誇ります。
「ウォーターセーフティビレッジ」と題された、防災や安全をテーマにしたエリアも開設。海上保安庁で使用されている水上バイクや、災害救助の際に活躍するボートなど、普段はなかなか目にする機会のないアイテムを間近に見ることができました。
「マリンライフスタイル・アベニュー」では、マリンライフを彩る豪華な超高級車を展示。ブースを構えたのは、マクラーレン、ランボルギーニ、ベントレー、アストンマーティンなどの名だたるメーカーです。中には、なんと1億円を超える車両もあったそう!(写真はマセラティ「グラントゥーリズモ」)。
「サステナブル・ビレッジ」は、SDGs目標14「海の豊かさを守ろう」の達成に向けた活動を知るために設けられたコーナー。海の問題の実態や海洋ごみを減らすための活動を知り、私たちに何ができるかを考えさせられるような取り組みが実施されていました。環境問題に関心をお持ちの来場者が立ち寄る姿が見られました。
メインステージでは連日、様々なプログラムが組まれ、来場者を楽しませました。取材に訪れた3月24日(日)には、タレントの杉浦太陽さんが登壇。最近、ヤマハの「YFR-27」を購入したそうで、「広がるボーティングライフ」をテーマに自身の船の楽しみ方や今後のボーティングライフについてたっぷりと語りました。
会場の一角では、日本中古艇協会会員業者によるボート、ヨット、PWCの優良中古艇が一堂に展示される「中古艇フェア2024」も同時開催。新艇にはない魅力を備えた中古艇に、来場者の熱い視線が注がれていました。中には「成約済み」の札が張られた艇も。
大型艇やヨットが集結! 横浜ベイサイドマリーナ会場
横浜ベイサイドマリーナでは、25社・57隻もの大型艇やヨットが係留展示されました。取材に訪れた日はあいにくの雨模様でしたが、パシフィコ横浜会場からのシャトルバスは満員。実際に海に浮かぶ船には、展示ホールで見るのとはまた一味違う趣きと迫力がありました。
イタリアのボートビルダーAZIMUT社の「AZIMUT 48」は、スポーティーな味わいをもったサロンクルーザー。国内外を問わず大人気のボートだそうです。
こちらもイタリア製。スポーツボートの建造メーカー、カンティエリ・ディ・サルニコの「SARNICO SPIDER 46 GTS」。ブラックとゴールドを組み合わせた外観が目を引きます。LEXUSのボートの内装も手掛けたイタリアのヨットデザイン会社、Nuvolari Lenardによるデザインとのこと。
イギリスのヨットブランドSUNSEEKERの「65 SPORTS YACHT」。3キャビン構成で、最大7名が宿泊可能な大型艇です。昨年のボートショーで「日本ボート・オブ・ザ・イヤー2023」を受賞。華やかなデザイン、安定した走行性能などが高く評価されました。
今年も大盛況のうちに終了した「ジャパンインターナショナルボートショー2024」(オンライン会場は5月31日まで開催)。美しい船や水上バイクなどに間近に接し、海に出る楽しさを再確認できる貴重な体験ができました。また、家族とともに訪れ、海の未来、海洋環境保全などについて考えるきっかけとなった方も多いのではないでしょうか。マリン業界のいっそうの発展に期待が高まるボートショーでした!
『ジャパンインターナショナルボートショー2024』をもっと深読み!
今注目の担当者に直撃インタビュー!
ヤンマー舶用システム株式会社
濱田 将吾様
中小型漁船向けのエンジンやプレジャーボートなどの販売等を行うヤンマー舶用システム株式会社。西日本営業部・名古屋支店に所属する濱田さんに、ヤンマーのボート事業やフィッシングボート「EX28C」の魅力などについて詳しくお伺いしました。
「海ゼミ」聴講レポート!
複数艇を乗り継いできたオーナーが語る、中古艇選びの重要ポイントとは? 「ジャパンインターナショナルボートショー2024」のパシフィコ横浜会場の一角では、海の遊びを楽しむには欠かせないノウハウを各分野のエキスパートに学ぶ「海ゼミ」が開催されました。計18講座(15種類)の中から、3月24日に行われた「賢い中古艇選びの重要ポイント」の様子をレポートします。
詳細はこちらイージーボートでは
様々なボートを取り扱っています。